東部開発の1年


東部開発の1年を1月から順にまとめました。ざっくりと紹介します。

1月

外はいよいよ冬本番ですが、春の準備に向けて、東部開発はもう動き出しています。

今年はどの農地で何を作付けしよう?品種は何にしよう?(※弊社は山形県のブランド米である「つや姫」や「雪若丸」をはじめ、「はえぬき」や「コシヒカリ」など多くの品種を扱っています)

作業のスケジュールや分担はどうしよう?機械や設備の導入計画、圃場(ほじょう)の整備はどうしたらよいだろう?

・・・決めないといけないことは盛りだくさんです。

 

 

2月

連日の寒さが時折ゆるみ始めると、春の準備もいよいよ大詰めです。

種もみや土、資材の発注、機械の購入、スケジュールの確認・・。

 

同じ作物でも品種により育て方も違うし、圃場も山間部や平場などで環境が全く異なります。

さまざまな状況を考慮しないといけないので、行政やJAをはじめ、様々な取引先と打ち合わせをさせていただき、入念に計画をたてていきます。

 

3月

いよいよ稲作の準備が始まります。

育苗ハウスの建設、種もみの消毒や芽出し、大型の播種機を使った播種作業(※)・・・

苗は苗箱で数千枚にもなるため、苗の運搬にはフォークリフトも活躍します。

 

また、圃場に出るトラクターや田植え機など、機械の準備も大詰めです。

 

(※はしゅ。たねまき。)

4月

元気な苗を育てることは、1年の収穫を左右するとても重大な要素です。天気や気温に気を付けて、播種作業後も慎重に苗の管理を続けます。

 

また圃場では、水路の点検、畔塗り(※)などの圃場整備、耕耘(こううん)、代掻き(しろかき)が始まります。それぞれ違うアタッチメントをつけたトラクターが最大6台、それぞれの圃場に入ります。

 

(※くろぬり。もしくは、あぜぬり。田んぼを取り囲んでいる土の壁に土を塗り付けて、割れ目や穴をふさぐこと。)

5月

いよいよ田植えです。代掻きまでが終わり、水がはられた田んぼに、今度は田植え機が入っていきます。

無事に元気に大きくなれ!みんなの願いは一つです。

 

田植と同時に、大豆も作業が始まります。

圃場の耕耘をしていきます。
(2022年より新たに大豆も始めました)

6月

50町歩(ちょうぶ)の田んぼの田植えがようやく終わります。

早苗饗(※)でお祝いです。

(※さなぶり。田植えが終わった後のお祝いのこと。) 

 

また、「おそば」もいよいよ作業開始です。主にトラクターを使って、圃場の草刈、耕耘を行います。

そばは除草剤などの農薬や化学肥料などを使わず、環境にやさしい栽培方法で育てているため、圃場の草刈りも重要な仕事です。

 

 

 

7月

田植えが終わった田んぼは、水管理が重要です。圃場を見回り、稲や田んぼの状態を確認します。

草が伸びた畔を草刈をして整備したり、

稲が病気にならないよう、ドローンやラジコンボートを使用して、農薬を散布していきます。 

 

また、そばも播種(はしゅ)をしていきます。

そばはとてもデリケート。天気がよくないと播種できないのに、播種の適期は2~3週間と短いので、天気とにらめっこしながら一気に作業をしていきます。

8月

稲穂は青々、そば畑は芽が出てきました。

 

会社は盆休み。

播種作業がおおよそ終わり、ようやく一息つける時期です。

連休前には、例年バーベキューなどで春からの労をみんなで労います。

9月

東部開発はおこめと大豆・そばが中心なのですが、例年受注に合わせ、大根も作っています。

耕耘、種蒔き、間引き、収穫。ちょうど主作物の合間に作業をします。

手作業が多いので、地域の高校生や地域おこし協力隊の方々に手伝ってもらうこともあります。みんなの力は、大根も私たちも元気をもらえます。

10月

ようやく1年の集大成、お米の収穫の時期を迎えます。

コンバインの出番です。

 

稲穂の状態は目でもわかりますが、

実際の収穫量や品質は、収穫して機械にかけてみないとわからないところもあります。収穫初日はドキドキです。

 

また、おそば・大豆も収穫作業をしていきます。外部からの受託分も含め、合わせて約80町歩(ちょうぶ)を専用のコンバインで刈り取ります。

11月

収穫作業も終盤を迎えます。

乾燥まで終わったお米をトラックに積んで、出荷先へ運びます。連なるトラックに、感慨も一塩です。

 

おそばは、乾燥して、枝や葉などを取り除く選別作業を行います。

ピタゴラスイッチのようにいくつもの機械にかけて、最後は手でも丁寧に作業します。

 

そうこうしているうちに、初雪が降り始めます。

どっと積もる前に積雪への備えもしないといけません。

「雪囲い」といって、雪で窓が割れないように、木の枝が折れないように、木で囲いをしたりします。

12月

そばに続き、大豆も選別、出荷作業を行っていきます。

また、収穫の集計や報告作業、機械や設備を片付けをしつつ、1年を振り返りみんなでミーティングをします。

気づいたことを話し合い、課題を共有、来季への活動計画に繋げます。

 

 

外は雪景色です。

弊社は豪雪地帯にあるため、冬は除雪も行います。農作業で活躍した「重機」や社員の「技術」が、町の人々の暮らしを守るため、冬場も活躍します。

 

春になればこの雪が、雪解け水となって飯豊(いいで)連峰にから流れ、おいしい作物を作る源になります。